「小規模多機能型居宅介護」とは、ひとことでいえば、【訪問介護+デイサービス+ショートステイ】の形態の介護サービスのことです。
名称に馴染みがないことから一般にはあまり知られていませんが、介護サービスを受ける利用者にとっても、介護サービスを提供する事業者にとっても、とてもメリットの大きい制度です。
利用者の状況に応じて、可能な限り自立した日常生活を送れるよう、「デイサービス」を中心として、「ショートステイ」や「訪問介護」を組合せ、家庭と地域とのバランスの中で日常生活の支援や機能訓練を行います。
この制度の特徴は、いわば「月額固定」という考え方で、【訪問介護+デイサービス+ショートステイ】のサービスをセットで提供できるところにあります。
たとえていうならば、「会員制サービス」ですので、家計にも国にもやさしい制度だといえます。
しかも、開業当初などは「会員外」の利用者を受け入れることで、「短期利用居宅介護費」(介護報酬565~832単位)を受けることができ、全体の稼働率を高めることができます。
さらに、この制度では、「訪問体制強化加算」(1000単位)、「総合マネジメント体制強化加算」(1000単位)を受けることができ、いずれも比較的容易に受けられる加算であることから、実質的には「2000単位」がプラスされることになります。
これらの加算は、なんと「給付管理外」(つまり、区分支給限度額に含まれない!)となっており、事実上介護保険制度の上限にかからないため、とても事業所側に有利な制度になっています。
飽和状態で厳しい運営が叫ばれているデイサービスなどとは異なり、国はこの「小規模多機能型」を【増やしたい】と考えています。
月額固定の介護報酬を利用して予算が組みやすいため、サ高住などの高齢者住宅などと組み合わせたプラスαのビジネスモデルにも馴染みやすい制度です。
すでにデイサービスや訪問介護を運営している事業所にとっては、従来のノウハウや運営実績が活かせる制度でもあります。
「小規模多機能型」の開業に関心のある方は、お気軽にご相談ください。